衣文の里の物語



そぶみ観音様として親しまれている渭信寺。
この「文衣」という地名にはこんな由来があるのです。
昔渭信寺がこの地に開かれるよりもずっと前のこと。
この辺りには「花篭の観音様」と呼ばれる小さな観音堂がありました。
そして、その近くに一人のお婆さんが住んでいました。
お婆さんは娘さんと二人暮らし。
お婆さんの楽しみは観音様のお参りをすることと、いつか娘さんの産んだ孫をこの手で抱くことでした。
季節は巡り優しい婿を迎え子宝も授かりました。ところが出産を間近に控えたころ、娘さんが病で死んでしまったのです。
お婆さんは悲しみにくれながらも毎日、観音様にあの世の娘さんと孫の幸せをお祈りいたしました。
その日も一人で手を合わせ、家に向かって歩いていました。
すると里ほうから旅姿のお坊様がこちらへ歩いてきました。
そして、二人がすれ違ったとき・・・ひらりと衣の袖から一枚の紙が落ちました。
「お坊様、何か落とされましたよ。」お婆さんはそう言いながら、急いで紙を拾いました。
ところが、顔を上げてみるとお坊様の姿が見えません。
そして、その紙にはこう書いてありました。
「娘さんが立派な赤ちゃんを産みました。」と・・・。
お婆さんは驚いて娘さんのお墓へ駆けつけると、地面の中から赤ちゃんの泣き声が聞こえてきます。驚いて掘り起こすと、そこには玉の様な女の子が・・・。
衣の袖から落ちた文で知った観音様の奇跡・・・それが文衣の由来なのです。
この「文衣」という地名にはこんな由来があるのです。
昔渭信寺がこの地に開かれるよりもずっと前のこと。
この辺りには「花篭の観音様」と呼ばれる小さな観音堂がありました。
そして、その近くに一人のお婆さんが住んでいました。
お婆さんは娘さんと二人暮らし。
お婆さんの楽しみは観音様のお参りをすることと、いつか娘さんの産んだ孫をこの手で抱くことでした。
季節は巡り優しい婿を迎え子宝も授かりました。ところが出産を間近に控えたころ、娘さんが病で死んでしまったのです。
お婆さんは悲しみにくれながらも毎日、観音様にあの世の娘さんと孫の幸せをお祈りいたしました。
その日も一人で手を合わせ、家に向かって歩いていました。
すると里ほうから旅姿のお坊様がこちらへ歩いてきました。
そして、二人がすれ違ったとき・・・ひらりと衣の袖から一枚の紙が落ちました。
「お坊様、何か落とされましたよ。」お婆さんはそう言いながら、急いで紙を拾いました。
ところが、顔を上げてみるとお坊様の姿が見えません。
そして、その紙にはこう書いてありました。
「娘さんが立派な赤ちゃんを産みました。」と・・・。
お婆さんは驚いて娘さんのお墓へ駆けつけると、地面の中から赤ちゃんの泣き声が聞こえてきます。驚いて掘り起こすと、そこには玉の様な女の子が・・・。
衣の袖から落ちた文で知った観音様の奇跡・・・それが文衣の由来なのです。